名称決定「PENTAX K-3 Mark III」 ─ 新APS-Cフラッグシップ機について話してみた
2020年10月27日にリコーイメージング株式会社から「新APS-Cフラッグシップデジタル一眼レフカメラの開発状況について」というリリースが発表されました。
この発表を受けて、私たちペンタファンが感じた魅力的な部分や期待したい仕様などを対談形式でお送りします。
登場人物の紹介
タケル
ペンタファンの編集長。CanonのF-1にはじまり、さまざまなメーカーの一眼レフやミラーレス一眼を通ってPENTAXに辿り着きました。67の修理資金をどうするかがこの頃の悩みです。
すしぱく
ペンタファンの運営でカメラマン。Canon EOS R5も使ってます。
PENTAX K-3 Mark III の発表について
リコーイメージングさんが新しいAPS-Cフラッグシップ一眼レフカメラ「K-3 MarkⅢ」の開発状況を公開しましたね。
公式サイトの説明では主に製品の概要と仕様について説明があり、同時に公開されたメッセージ動画内でより詳しい内容を確認することができました。
動画で製品説明をする高橋社長
動画は以前に公開されたPENTAX Statementに続いてK-3IIIの紹介が続く形ですね。その中でも9分20秒あたりの「進化した速写性と動体性能」で連射したあとの高橋社長の満面の笑みが素敵でした。
あの笑顔は仕方ないですよ。だってAPS-C一眼レフの完成形とも言えるD500より速いんですから。(D500の高速連写もとても気持ちが良くてついニヤッとしてしまいます)。
それはさておき、ようやく発表されましたね。この前スタジオでペンタファン用の機材撮影をしてたときにも話題になっていたのでずっと気になっていました(今後の機材紹介などで必要な素材をスタジオで撮影していた時の話です)。それに僕の初PENTAXはK-3でしたし。
(撮影当日に購入したFA31mmの開封の様子)
スタジオで撮影した機材の話はいずれコンテンツとしてリリースしていく予定ですのでひとまず置いておいて、すしぱくさんがK-3IIIについて気になるところや楽しみなことってなんですか?
そうですね。発表の内容には書かれていませんが、個人的なことを言うとスマートファンクションと設定ダイヤルの硬さが気になっています。
(K-1 Ⅱだとこの二つのダイヤルです。)
スタジオで話していたときも話題になりましたけど、K-1IIやKPの設定ダイヤルって親指で回すには硬くて意外とスマートにつかえないよねと(笑)
ファインダーを覗きながら、シャッター速度、F値、ISO感度、すべてダイヤル操作できるようになると便利なんですが… ダイヤルが硬くて、ISOの変更だけボタン押しながらダイヤルを回しています。これが改善されると、僕が使っているCanon EOS 5D系のカメラと同じように操作できるんですよね。
そうでしたね。僕はダイヤルが硬いことと、もともと使っていたNikonのカメラに操作設定を似せていることもあって「ほぼWiFiかHDRに固定です」って言ったらスタジオ撮影に同席していたペンタックスユーザーの方に「開発した人に怒られますよ」なんて言われましたっけ。
もう少し設定ダイヤルが軽く回せると使いやすいと思うものの、それはそれで不用意に動いてしまってわずらわしいとか、それならロックボタンを付ければいいんだけどコストが上がるとかさじ加減が難しいんでしょうね。(アプリ開発していた時のことを思い出して涙)
あったあった(笑)
僕もここはHDRですね。個人的にはリアルレゾリューションの設定切り替えもあったらいいのだけどな……
機能ダイヤルに割り当てられている機能もK-1IIとKPで違うのもブラインドで使いにくい要因の一つですよね。
そういえばスマートファンクションで気になったことがあって……
動画内の6:41~あたりからファインダー内に表示される情報量も確認できるんですが、そのスマートファンクションの状態も表示されるようですね。
ファインダー覗きながら使いにくいって声が反映された結果だとすると、ダイヤルの硬さも調整されて使いやすくなっていることが期待できますね。
ファインダー内での表示が改善されたということは、ファインダー覗きながらの操作が更に改善される(はず)ということで期待したいですね。
その他、タケルさんが気になった点はありますか?
ついでなので僕の方で気になったというか嬉しいポイントがAFセレクター(ジョイスティック)の新設です。
カスタムイメージやWBでの右手周りの操作に加えてAFポイントもスムーズに変更していけるようになるのは嬉しいです。今まではワンアクション入れてからポイント移動というフローを踏まなければならなかったので。
それに物理的なスティックというのもありがたいです。以前にタッチパネルでAFポイントを移動できるカメラを使っていたんですが、指先が雨で濡れていたり冬場でグローブをしていると使えなかったりと困るシチュエーションが少なからずありました。
ピント合わせのボタン操作は確かにそのとおりですね。
ファインダー覗きながら操作しようとしたら、ピント操作ができてなかったとか、間違って違う項目開いてたとか、そのたびに画面を見なくちゃいけないのが意外としんどかったりします。決定的なシーンでピン合わせが楽にできるのは大きいかもですね。どのくらいスムーズにできるのか期待したいです。
あとは、今回の発表には詳しく書いていませんが、カメラ内現像もしくはカスタムイメージの設定をしているときに画像拡大ができたり、ヒストグラム表示ができたりするとすごく助かります。現行機は拡大ができなため、シャープのかかり具合やシャドーの潰れ具合を確認する場合、一度画像データにしてから拡大する必要があるんで手間がかかるんですよね。
その他、カスタムイメージ設定時にグリーンボタンを長押しすれば一括でデフォルト値に戻す機能とか細かいことは沢山あるのでフィードバックとして実装されたらめちゃくちゃ嬉しいです。
カスタムイメージまわりの改善はすしぱくさんの仰るとおりですね。ディテールに関わる部分の変更が拡大して確認できるようになってると嬉しいなぁ。ついでにカメラ内RAW現像時の映像出力まわりも……(FUJIFILMのX RAW STUDIOみたいなことができると最高です)
もちろん心配がゼロなんてことはないんですけど、それでも楽しみなカメラですよね。触れる日が来るのが待ち遠しいですね。
はい!続報を含めて、2021年のCP+頃の発売が楽しみな一台ですね。
振り返って
ほとんど普段のチャットログのようなものなので振り返りというほどでもない話にお付き合いいただきありがとうございます。少しばかり心配な部分(AFとか?)もあるものの、撮影体験はしっかり大事に作られたカメラなんじゃないかと楽しみに続報を待ちたいですね。