【KAKEJIKU.JPG】モノトーンで一幅つくって遊ぼうぜ!【光墨画】
一幅で一服しようぜ!
花鳥風月を楽しむ。自然や風景を被写体とするものとしては撮影活動の根幹とも言える要素です。
しかし……
情報が飽和してしまった現代。季節折々の被写体というのは多くのフォトグラファーが撮影するモチーフであり、知らずとオリジナリティを競うような気持ちを抱いてしまうこともあるでしょう。(仲間同士で見せあったりSNSやってたりするとね!)
そんな時はちょっと目線を変えて「カメラで掛け軸作ってみようぜ!」というのが今回の話。(一幅というのは掛け軸の数え方)
イメージソースは水墨画
やることはいたって単純。モノトーンで写真を仕上げていくだけです。ただモノトーンにしてもそんなに面白くないですよね?そこで水墨画の一種をイメージソースに黒の濃淡や間などを意識しながら画面を作りこむんですがいくつかポイントがあります。
水墨画の特徴って?
カメラを構える前にちょっと水墨画の特徴を確認してみましょう。
水墨画は言うまでもなく墨で描かれた絵画のこと。墨で描き分けるという面ではモノトーンの写真と共通するところがありますが、一般に水墨画のもつイメージは墨の濃淡・かすれ・にじみなどを特徴とするもの(水墨画は墨一色に限りませんが、ここではモノトーンのものを例とします)です。
同時にもう一つの大きな特徴が特定の光源を意識していないことと、モチーフを克明に描くのではなく本質や特徴を抽出した筆致であることです。
KAKEJIKU.JPG ─ 光墨画を描いてみる
さて、水墨画がどんなものか確認できたところで筆からカメラに持ち替えて「水墨画らしさ」を表現するにはどうする?ということを考えてみましょう。KAKEJIKU.JPGと名づけて光墨画をやっていきましょう。光を用いて墨絵を描くので光墨画!
濃淡はコントラストとカラーフィルターで
濃淡はそのままコントラストであらわすことにしてみます。大きくは露出とカメラのモノクロモードの調整機能にあるカラーフィルター機能(機種によります)でコントロールします。モノクロに馴染みがないと感覚的につかみにくいかも知れませんが、青空を強く落とすならオレンジやレッド、赤外調を使うとさらにドラスティックな変化を得られます。ものすごく乱暴に説明すると黒く落としたいところは補色のフィルターを、明るくしたいところは同系色のフィルターをかけると覚えてください。
※本記事ではカメラ内にある画作り機能を使用する前提としていますが、同様の機能が搭載されていない場合、Adobe Lightroom ClassicでAdobeモノクロプロファイルを選択後、白黒ミックス(B&Wパレット)でレッド・オレンジ・マゼンタをプラス、アクア・ブルー・パープルをマイナスに設定すると近い効果を得られます。
にじみ・かすれはボケとフィルターで

ソフトフィルターとPLフィルターでにじみを作る
次にかすれやにじみをどうやって表現するのがいいのかという問題。こちらはボケやフィルターワークでコントロールしてみることにしました。ボケは絞りの開閉で、というのは分かりやすい話ですね。ではにじみをどうするか?はフィルターでやっていきます。今回はブラックミストフィルターとC-PLフィルターを重ねがけすることで光のにじみをC-PLで加減しています。
ふたつの要素を掛け合わせて完成
濃淡とかすれ・にじみをレンズでどう置き換えるのかが決まればあとは実践。ここで水墨画のもうひとつの特徴であった特定の光源に依らないということ。つまりどんな時間であってもすぐ試せるわけです。もちろん、どんな画にするかをしっかりとイメージする必要があることにはかわりがないのですけれど。

KAKEJIKU.JPG
最後に掛け軸らしく表装風の枠を添えて「KAKEJIKU.JPG」とファイル名を付けたら完成。もちろんイイ感じに仕上がったなら実際に和紙にプリントして表装してみるのも楽しそう。(下記リンクのインクジェット対応和紙は表装にも向いた紙です)