一撃で露出がキマる爽快感!単体露出計を使ってみようぜ
露出に迷ったら迷わず露出計
ハーイ!みなさん露出は一撃でキマってますか?
え?なかなかうまくいかなくて何度か撮り直したりブラケットで撮ってる?デジタルカメラ(一眼レフもスマートフォンもひっくるめてね)ならそれでもいいかなーと2020年を生きる僕らは思うわけですけど、それズバッと一撃でキマったら気持ちいいですよね?
要するにあなたが今読んでいるこれはSEKONICのFLASHMATE L-308Xを買おうぜ!という記事なんですが、騙されたと思って軽率にポチッといきましょう。開封直後の試し撮りでもニヤッとできるから!
FLASHMATEじゃなくてスタジオデラックスIIIでもいいんですけど、フラッシュ対応してた方がなにかと便利ですからね。
カメラに内蔵してるんだから単体露出計なんている?
はい。仰るとおり。今どきのデジタルカメラには露出計がだいたい内蔵されてますしそれなりに優秀です。ミラーレスにいたっては仕上がりを見ながら撮影できるわけでそれこそ不要なアイテムに見えますよね。
とりあえず不要かどうか実際に試してみましょう。L-308Xの反射光モードは40°の範囲を測光するので、おおよそ同じ範囲になる50mm(本当は60mmぐらいが同程度の画角)で分割測光して比べてみました。
露出値の記録のためにこちらに向けていますが、測光は向こう側に向けています
写真1:L-308Xを反射光モードで測光した露出値で撮影
F16 1/60 ISO100
写真2:分割測光、グリーンボタン押下のみ(オート露出)
F5.6 1/500 ISO100
写真3:写真2からAEロックして絞り値変更
F16 1/60 ISO100
びっくりするぐらい同じ露出ですね(L-308Xの方はコンマ7出てるのでもう少し絞っても良かったかも知れませんが)。反射光式の露出計は画面をだいたい18%のグレーとして明るさを測る方式なのですが、本当にそうなの?というのを確かめたのがこちら。
写真1をPhotoshopのフィルター「ぼかし > 平均」で平均化しました
画面の構成色の影響があるので赤枠がR114/G124/B132とややGとBの成分が多いものの、おおよそ白枠(R119/G119/B119)と合っています。これなら本当に単体露出計いらないんじゃない?と考えてしまいそうですが、ちょっと待った!
この例では開けた場所で画角もおおよそ合わせて撮影しているのでいい結果が出ているに過ぎません。いや、カメラメーカーとしてもこのぐらいの精度は出せないとキツいです、という最低限超えなきゃいけないハードルですよね。
ただここで終わってしまっては単体露出計いらないじゃんって話になってしまうので、困ることが意外と多いんだよって話を続けます。
知りたいところをドンピシャで知る
先ほどの例のように標準画角あたりで開けた場所なら内蔵露出計も安心して使えるということは分かりましたが、困るのは木漏れ日だったり明るい場所と暗い場所が入り組んだようなシチュエーション。
例えば上の写真のような場面。目で見た明るさはちょうどこの写真ぐらいなのに、撮影してみると思ったより明るいなんてことがよくあります。
中央奥の光が射し込んだあたりをちょうど良い明るさで撮りたいのに、分割測光では周辺の暗さにひっぱられて必要以上に明るい写真になってしまうし、中央重点やスポット測光だと測るエリアが掴みきれなくて暗くなってしまう。
そんな悩みを一撃で吹き飛ばすのが冒頭で紹介したL-308Xのような入射光で測れる単体露出計。
ででーん!それじゃ入射光式でやってみましょう。木漏れ日が落ちるこの岩は……ふむふむ、F5.6 1/60 ISO100と。
ちょっとコントラストが高めの設定でテスト撮影したのでちょっと黒が強いですが、測光した岩のトーンはしっかり出ているのでこれをベースに1段上げつつちょっとカスタムイメージ(PENTAXの画作り機能)の設定を調整して……
岩を照らす木漏れ日のキレイな光の様子が撮れました。めでたし!
この例では一度テストショットしてから調整という流れをとりましたが、アンセル・アダムスによって考案されたゾーンシステムという方法を使うと一撃でビシッと欲しい(明るさの)画が出てくるので気持ちいいですよ。
おまけ
単体露出計とゾーンシステムを使うと欲しい画がズバッと得られるというのは伝わったかと思います(伝わってて)。
で、です。ちょっと気になるのが遠景の時はどうするんだ?ということだと思います。
そんな時は遠くて手が届かないけど明るさを測りたいところと似たような方向と明るさの手近な場所でピッとやりましょう。厳密には多少ズレるんですが、だいたいズバッとキマりますよ。こちらの作例もその方法で露出を測っています。