【雨に歌えば】ミルズの気分で眺めるダークな雨
ミルズ刑事
じっとりとした雨、フロントガラスにおちる雨粒を眺めながら【雨に歌えば】の2回目はどんなことをしようと考えていたら、ふと懐かしい映画のことを思い出した。デイヴィッド・フィンチャーのセブンだ。今回この記事のタイトルに含めたミルズとはセブンの主人公でブラッド・ピットが演じる刑事役のこと。
映画の冒頭部、雨が降る中、ミルズ刑事は傘も差さずに殺人事件の現場に現れる。交換時期が近く、拭き上げるたびにワイパーが立てるノイズと朝の冷たい空気がなんとなくそのシーンを連想させたのだ。ならばミルズ刑事の気分で僕も傘を差さずに撮り歩いてみよう。
ウェットでダークに雨を歌う
イメージは映画セブンの冒頭シーン。グリーンがかったくすんだトーンにズシッと重いシャドーが印象的な画だ。
これに合いそうなカスタムイメージはシアン寄りに微調整したホワイトバランスにブルーを調色した銀残し。シャドーに雨の重さを与えるためにグリーンではなくブルーを選ぶ。
どしゃ降りになる少し手前、レインジャケットで足早にスナップすれば気分はもうミルズ刑事、なんて誰かになりきって写真を撮るのも雨を楽しむあそび方。
ジャケットに雨がしみてきたのでまた、雨の日に。